リベリアの漁師は、カヌーで漁にでます。
もちろんライフジャケットなんてものはなくて、みんな命がけで漁に出る。
泳げない人も大勢いる。
そういう中にいると、命って本当に儚いものなんだな、と感じるのです。
陸に上がる時には、みんなで波に打ちつけられながらあがってくる。
その中で、波に飲み込まれ頭から血を流している人もいる。
そういう景色が、ここでは日常。
けんちゃんが昔、アフリカにいると、写真の鮮やかさをマックスにするようなものだ、と言っていた。
本当にそう。
喜びも、悲しみも。
ここでは色濃い。
この瞬間を、それぞれが心から味わっている。
今、ここにいる。
それって、日本や欧米にいると、とても難しいんだな、と思った。
今、を味わう。
今、自分がここにいる、ということ。
今、自分が、感じていること。
その空気を、景色を、呼吸を、色合いを、薫りを、光を、
心から、味わう。
何にも、その瞬間を奪わせることなく。
ただ、今にいる。
そんな瞬間を、どれだけ持っているだろう。
子どもって、その瞬間瞬間を楽しむプロだよなぁ
旧約聖書を読んでいると、神様がモーゼに話しかけた時、
その答え方が
「HERE, I AM」
なんだよね。
私はこれが、とても好き。
日本語訳だと、シンプルに「はい」となるのだけど、
ヘブライ語で、HERE I AMっていう時って、
ただ単に肉体的にそこに存在しているのでなくて、
思考もすべてが、今ここに、あなたの目の前にあります、
と言う意味合いが含まれる。
私は、私のすべてで、あなたの目の前にいます。
自分のすべてで、今神様の目の前にいます。
遠くのことに、想いを馳せることが、とても簡単な時代。
次の予定を、常に考えていなきゃいけない時代。
そんな時代の中で、
今、を見つめる時間が、とても尊い。